Chloe Worthington by Amie Milne
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図書室で「先生、ここの『フィルム』ってどういう意味?フィルムはスマホの上に貼る透明なシートでしょ?」と尋ねられたとき、崩れ落ちそうになった。
そうか、君たちはカメラのフィルムを知らないんだな。
「フィルムケースを使った工作」とか書いてあっても、何のこっちゃ?なんだな…
職員室でその話をしたら「私もフィルムカメラは使ったこと無い」という若手が居て、自分のトシを感じる。
「カメラのフィルムも知らないなら16ミリフィルムなんて知らないだろうなあ」
「何ですか、それ?」
16ミリフィルム!懐かしい~!
私?もちろん知ってますよ、映写免許持ってますもん。
新人はまず映写免許を保持を尋ねられ、持っていなければ講習を受けるのが義務だった。
映写免許が無ければ県のライブラリーから映画フィルムを借りられない。あの、丸い平たい缶に入ってるやつね。
ビデオが少ない時代、映像資料はフィルムのみ。
修理出来なきゃ借りられないし子供達に見せられない。
若手「ネットで見られなかったんですか?」
…あのね…時系列全然分かってないね。
ワープロってソフトの名前じゃなくて機械の名前だったんだよ。
ワープロが出る前は和文タイプライターで打ってたんだよ。
「和文タイプって?」
「活版印刷みたいに…」
「活版印刷?」
ああどこまで遡って言えば…
こ~んな機械で、活版印刷で使う活字の裏側を見ながら、1本1本拾い上げて組んでいくの。根気が要る作業だよ。
学校便りは和文タイプライターで作ってたけど、学級便りは手書き。
一瞬ガリ板、すぐ輪転機。
ワープロが出た時、なんて楽なんだろうと思ったよ。
「ガリ板って?」
鉄筆という物でね…
一つ一つの単語が全て通じない…
何だか自分が大昔の人間のような気がしてきたよ…
めまぐるしい進歩と変化があったんだな、と改めて思う。
だいたいビデオだってβかVHSかどっちにすればいいか悩んだし!
フォーチャンネルのステレオシステムにしたのにちっとも伸びないですぐコンポに移行したし!「…外国語聞いてるみたいだ。
先輩方『むかしのくらし』の講師に来て下さいよ」『むかしのくらし』の講師が出来るほど昔じゃないよ!
たかだか20~30年の間の変化だけど、変わり過ぎだよね。
あなた達は生まれた時から携帯があるんだものね。
「携帯が無かったんですか!」
無かったよ…
「どうやって連絡取るんですか?」
家に電話するとか、時刻と場所を決めて待ち合わせるとか。
「家に電話って?」
無いの?!
「各自スマホあるから」
MS-dos世代だからWindowsが出た時、夢のように操作が楽だと思った。
でも更に前の、カードにパンチングして差し込んでて、一カ所でも穴が違ってたらカードを吐き出されてた時代の、教室一部屋分位の大きさのコンピューターを知っている人は同世代でもあまり居ない。
コンピューターも進化したよね…
校内を片付けてて3.5インチフロッピーが出てきた時、若手は全く分からなかった。見たことが無いという。
もっと前はCDケースくらい大きかったんだよ~
いやレコードくらいのもあったよ。
「レコード?ワールドレコードとかの記録のこと?」
違うよ、DJがこすってる丸い黒いやつだよ。
LPとか。EPとか。
SPもあったよね~
「SPって特別警護の」
違う、レコードの78回転。
「回転?」
うーん、全く通じない。だんだんおもしろくなってきたぞ。またゆっくり話そうね。

